サイトに載せる数字は、すべて実在するものを指しているべきだ
AIを使って書いたランディングページのための一行のルールと、午後ひとつで終わる監査。リンクできないなら、載せない。
ここ2年ほどの間に、言語モデルに手伝ってもらってランディングページを書いたなら、 誰も出どころを辿れない数字が入っている可能性は高いでしょう。マーケティングの 文章には数字を入れる「枠」があり、言語モデルは枠を埋めるのがとても得意だからです。
これを直すルールは一行です。
ページ上のすべての数字と固有名詞は、実在するものを指していなければならない。
「説明できればよい」でも「だいたい合っていればよい」でもありません。開いて 見せられるものを指している必要があります。
監査
自分のサイトを、書き手ではなく監査人として読んでみてください。主張ごとに、 「証明して」と言われたら何を見せるかを書き出します。
すると3つの種類に分かれます。
出典のある数字。 「7つのプロダクトが稼働中」は、リンクが7本あってそれぞれ 開けるなら問題ありません。証拠はそのリストです。
出典のない数字。 削除すべきなのはこれです。私たち自身の文章には「50+ Trusted Partners」「99% Success Rate」「99.9% uptime」「200+ successful projects delivered」がありました。最後のものはOpen Graphの説明文、つまり誰かがリンクを 共有するたびにチャット画面に貼り付けられる文章に入っていました。4つとも根拠は どこにもありません。誰も意図して嘘をついたわけではなく、「そこに入りそうな言葉」 に見えたせいで何度もの編集を生き延びた埋め草でした。
指す先のない固有名詞。 数字より悪く、しかも見落としやすいものです。私たちの トップページには、氏名・役職・会社名つきのお客様の声が6件載っていました。6人の うち実在する人は一人もおらず、6社のうち実在する会社も一社もありませんでした。 これは水増しではありません。商用ページでは捏造された推薦であり、本物とまったく 同じ顔をしてそこに置かれています。
それぞれをどうするか
弱い数字をもっと強い数字に置き換えたくなりますが、たいていの場合、正解は削除して、 具体的なものに重みを任せることです。
- 「200+ projects delivered」→ リンク付きの7件のリスト。数字は小さくなりますが、 読み手が確かめられるので、説得力はけた違いです。
- 「99% success rate」→ 何も書かない。スタジオにとってこの指標の誠実なバージョンは 存在せず、書かなくても何も失いません。
- 捏造されたお客様の声6件 → 本物ができるまではゼロ。空のお客様の声セクションは ページの欠落ではありませんが、偽物は負債です。
- フォームにつながる電話アイコンの下の「24時間365日対応」→ メールアドレスと、 現実的な返信までの時間。
さらに、提供していないサービスが載っているのも見つけました。名前があり、特長が 4つ箇条書きされ、問い合わせフォームにチェックボックスまでありましたが、コード ベースのどこにもそれを裏付けるプロジェクトはひとつもありませんでした。同じルール、 同じ結論です。
これは倫理だけの話ではない
これは、いちばん安く手に入るポジショニングの仕事でもあります。
具体的で検証できる主張は、その性質上、差別化になります。「業界をリードする ソフトウェア開発会社」は4万社に当てはまります。「7つのプロダクトが稼働中、すべて リンク付き」はあなただけを表し、読み手は9秒ほどで確かめられます。ありきたりな 最上級表現が目に入らないのは、反証できないからです。誰もそれを情報として読みません。
検索の観点もあります。見えているページと矛盾する構造化データは負債です。私たちは JSON-LDで従業員10人と宣言しながら、チームページには6人しか載せていませんでした。 これはランキング上のペナルティというより、ページの内容を誰も確認していないという シグナルです。
手元に残すべきテスト
ページに主張を載せるとき、ひとつだけ自問してください。「疑っている人に見せる なら、何を開くか?」
答えがURL、スクリーンショット、リポジトリ、請求書なら、載せてください。答えが 「だいたいそんな感じだと思う」なら、それは埋め草です。ページは短くなり、残った 部分の声は大きくなります。